当社開発のシステム「平面監視システム」での画像処理プロセスとしては大きく以下の2つのフェーズがあります。一つは、魚眼カメラの歪み補正です。そして、複数の画像をつなぎ合わせるスティッチング処理です。弊社の「平面監視システム」では、これらの処理をハードウェア化し、実現しています。
各々動画例を用いて説明します。
魚眼レンズ デワーピング 歪み補正
00:11 Cam1 魚眼レンズ歪み補正 実施 (魚眼→平面)
00:22 Cam2 魚眼レンズ歪み補正 実施 (魚眼→平面)
広角レンズ・魚眼レンズカメラは、広視野を一度に撮影することが可能で、監視カメラをはじめとして車両搭載用カメラ、医療・インフラ設備壁検査用カメラ、テレビ会議システムなどさまざまな用途に利用されています。
5G(第5世代移動通信システム)の活用により、今後セキュリティ監視や自動運転などさまざまな場面で広角レンズ・魚眼レンズで撮影した4K/8K映像を活用したサービスが展開されることが予想されます。
魚眼レンズは焦点距離が非常に短くて画角が180°近くになるレンズのことをいいます。
通常の写真レンズは被写体を極力歪まさずに描写することを目指しているのに対して、魚眼レンズに関しては歪ませて広い範囲を描写しています。
そのため、広範囲の映像が必要なセキュリティカメラやVR映像、自動運転の映像取得などに幅広く利用されています。
魚眼レンズには1台で180度前後の画像が得られることに加えて深い被写界深度があることから1台で広範囲で鮮明な画像を得られますが、
一方で、画像にはレンズの端になるほど歪みが発生し、被写体の形状や大きさなどを判断することは難しくなります。
魚眼レンズを実際の製品に搭載して画像から視認しやすい正しい情報を得るためには、歪んだ映像を正しい像(正像)に戻すことが必要になります。
スティッチング処理
00:00 スティッチング 座業調整
00:07 Cam1 拡縮調整 実施
00:19 Cam1 傾き補正 実施
00:29 Cam1 位置調整 実施
00:43 Cam2 傾き補正 実施
00:48 Cam2 座標調整 実施
01:08 ブレンディング位置の調整
01:19 スティッチング補正完了
スティッチングとは複数の画像を繋ぎ合わせ、1枚の写真もしくは動画にすることです。
動画ではCam1とCam2の映像を1つにスティッチング補正をしています。
Cam1・Cam2それぞれの拡縮を調整し、傾きを調整、ブレンディング位置を調整し、最後にスティッチングします。